非暴の境界条件
―LV1プレイヤーはどこまで行くことが出来るのか?―

(※本記事は気分的にCSSの拘束を解いている仕様です。)



8、 アジアをめぐる冒険(前編)


「葬式はどこでやるんだろう?」と僕は訊ねてみた。「さあ、わからないな」と彼は言った。

                   
村上春樹『羊をめぐる冒険』第一章水曜の午後のピクニックより


結婚式があるのだから葬式システムも搭載してほしいと思う今日この頃。
そもそも石墓+霊魂化限定というのが良くない。

アバタという、ふだんの身辺を飾るシステムも搭載されていることであるし
ここは死を演出するシステム(エフェクト)なども彩々用意してみてはどうだろうか。


今、私はアジアにいる。

死の儀礼様式が多様な「海外」――アジアンマップで墓を築くたびに、
こんなどうでも良いことを思ったり思っていなかったりしている。





町を歩いていたら声をかけられたのだ。

旅客関係の職種に就く人間との相性の悪さは、以前記したところではあるが、
このスピネルという方はメルさえ払えば、瞬く間に見知らぬ危険地帯――いや死地というべきか――へと送ってくれる。

もちろんビザも無いし、海外旅行保険の適用外だ。


 


さあ、死のバカンスと洒落込もうか。






T.そのタイランド、狭小につき

 

まずはエスニックな想いに浸れそうな、ここタイランドを歩こうではないか。

サワディー(こんにちわ)、水上市場。
ポム・チュウ・ボウヨウ(私はボウヨウといいます)。


この水上市場、町並みは アジアンマップの中では良くまとめられている方である。

それに、この格好はタイランドにかなり馴染んでいる。
もしも初期装備をショートデニム(青色)にしていたら、ポン氏などとは、紙一重の相似形である。



ちなみにタイの国旗。
青は国王、白は宗教、そして赤は団結を表しているそうな。
水上市場の守備隊イベントでは、何だかタライ回しにされているようではあるが
あれは、団結をするに足る人物なのかを試されているのかもしれない。

もっともこの冒険では守備隊には勧誘はされない。
こちらも望まないことであるし、これはちょうど良い。



ちなみに、この三輪車はサームロー(トゥクトゥク/TUKTUK)という乗り物。
公衆のタクシーのようなものだそうな。
中々よく再現されている。
リアルワールドにおいては、昨今の環境問題と交通規制の煽りを受けて減少の一途だそうな。

まあ、もっとも我々異国人たるプレイヤは乗れない。

それにしても「出発時間に間に合わなくても」ときたら、普通は「少しくらいなら待っていますよ」と続きそうなものであるが
ブンサク氏はバッサリ「待ってませんから」と切り捨てる。

とてもエスニックで素敵である。

さて、肝心の冒険はというと
タイランド水上市場から左側、カエルの池方面 はすぐに行き詰る。



このガマの池でワニ(アリゲイター/オーバーキラー)に阻まれるからである。

だが、水際を表現し、なおかつ水中内を移動できるマップは、この冒険でも、
また、世界を見渡しても限られているため、水中時ダメージ10を厭わずにしばし浸ろうではないか。



なお、右側の沼・ジャングル方面も、
どのあたりが「華麗」なのか、イマイチ良くわからないことで有名な華麗な沼において行き詰る。



サルらしき石像ワープで上図、最上段までは到達可能であるが
如何せん、オーバーキラーのオオトカゲ(サンヘッドorブラッドヘッド)が行く手を阻む。
通常、数はおおよそ2〜3匹程度。
横に広いタイプのモンスターが出現するポイントは、この冒険においては基本的に鬼門である。


私にとってタイランドはわずか4マップで構成されている、非常に狭い世界である。

タイランド新出(遭遇)モンスター
 名前  LV  物理攻撃力  被ダメージ 
 ケロピョン  8  52  19〜20
 サンヘッド  25  90  63〜66
 ガーマー  28  105  87〜91
 ブラッドヘッド  40  124  122〜128

まあ、今回のメインは中華文化圏だ。




U.中国上海、家畜たちの氾濫

 

「我的名字是芒洋」。

我々ジャパニーズにとって、なんとなく意味がわかるのが中国語の良いところだ。

ところで上海マップは個人的には非常に惜しいと思う。(上海地图非常可惜)。

モンスターが登場するマップは段差を生かした構成であり、アジアンマップ中最高クラスの出来のものもいくつかある。

それだけに、この夜景で有名な上海ワイタン(外灘/The Bund)の外観と、
モンスターマップへの連続が何ともバランスが悪いように感じられる点が惜しいのだ。



背景から察するに「市街を一歩出れば牧歌的な風景の郊外」という演出なのかもしれないが

彼岸を際立たせるため、段階的に〜郊外への視覚的な緩衝地帯をさりげなくでも良いので設けて欲しい。



分かれ道を超え、郊外のさらに奥地へ進むと背景が、ビル群が無いもの変わる。
こんな細かい演出をしてるのだから尚更惜しいのである。

あるいは逆にワイタンの先進性をこれでもかというくらい、際立たせるのもありか。
いずれかの方法をとるべきだと密かに思う。



現在は飛行場の方が中心街のような風景だったりするから、なおさら違和感がある。

このことに怒りを覚えたわけではないが、とりあえず家畜たちは氾濫というか、反乱している状態である。

上海の家畜たちは、並の家畜ではない のだ。(上海的家畜们、不是普通的家畜)。

 名前  LV   物理攻撃力   被ダメージ 
 ダダック  22  100   78〜82
 コケッコー  20  95  70〜74
 シープン  25  100  78〜82
 カプリコ  30  105  86〜91
 ダークカプリコ  35  115   104〜110
 短角牛  33  100  78〜82
 からすき牛  38  140   155〜163

ご覧の通りオーバキラーの巣窟。
しかも湧きが激しく飛び越えにくい(というかほぼ無理である)。
畜産業は常に大きな代償とともにあるということか。

なお、私ならカメラ用三脚のために人を死地へ追いやるような無慈悲な真似は出来ない。


・上海郊外

  

ワイタンを出れば、そこは荒々しい家畜たちが闊歩している領域である。
ダダックが近くに来ないことを祈りつつ、なるべく距離を稼ぐため左図ルートを採ることは基本。

下段では、いきなり背丈以上の黒鶏が襲ってくるので、何とか安全な飼料の塊へ逃げよう。
もっとも、この黒鶏はこちらより移動速度が上。



死のカケッコである。荒すぎるぜ、上海。(太粗暴啦、上海)。


・上海北部平原



なお、この飼料エスケープは北部平原でも変わらず使える。
縄はしご・ロープエスケープとあわせて、高所にてダックをやり過ごそう。


・上海北部丘陵



続く、北部丘陵の突破は完全に下段の平地部分の湧きに依存する。
2〜3匹程度ならば左右に設置された階段状部分で待機しながら、家畜たちが遠ざかるのを待つことが出来る。
だが、5〜6匹いるだけで、通行は絶望的になる。


・西州分かれ道

 

まずは左図のようにダークカプリコ をやり過ごすのが難関である。
「端に寄った」ことを確認してから動きだしたのでは遅い。
思い切り良く「端に寄りそうだな」と感じた瞬間踏み込む必要がある。

なお実質的に、この西州分かれ道が到達可能限界領域 となる。
ポータルに続く通行必須の段状ルートには、いずれかに必ず複数のオーバーキラーが存在するためだ。

華麗に逃げ回った挙句、大抵、最下段真ん中のくぼ地に落下し、墓が築かれることになる。
なお、カプリコ系は意外に跳躍するので注意されたし。

ちなみに、この西州分かれ道は、アジアンマップのみならず、ワールド全体においても有数の複雑さを持つマップ である。
ぜひとも一度足を運んで欲しいマップのひとつだ。

しかし、それにしても、ダークカプリコ などは、もはや家畜には見えない。
外観からしてサバトとか黒魔術とか、そんな幻想主義文学的な恐怖が心を縛る印象を受ける。
恐ろしすぎるぜ、上海。


ところで、上海に来たならば、一度はアレ を利用しなければ。
そうアレ を。



後編へ続く。


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