非暴の境界条件
―LV1プレイヤーはどこまで行くことが出来るのか?―

(※本記事は気分的にCSSの拘束を解いている仕様です。)



12、下ジャンプで舌カムナin幸福の村(前編)


標題については、深く触れないで欲しい。
候補としては19バージョンほどあったのだが厳選なダーツの結果、一番無難なこれに落ち着いた。



前回ナナ(K)という一つのNPCであれだけ稿を割いたわけだが、今回は総花的なものとなっている。
自分でも、さすがにあれはやりすぎたと、反省は特にしていない。

上図は楓1CHのカニング、いわゆるカニクエの集合地点。
ここは、頻繁に「包み」が開封されることにつき”街内で最も墓が堕ちるポイント”という名声か悪名を獲得している。
自殺の名所として誉高い、1CHフリマと双璧をなす他人の墓化目撃ポイントである。

ゾンビルパーンにやられたのは、私だけであったが……。

ちなみに前回のラストから、下着姿のまま下ジャンプ で訪れたことは
言うまでも無い。



T.下ジャンプのかたち、変わる世界への帰還

下ジャンプの不具合が修正された。
あれを不具合というのか、というツッコミはさておき
システム上においては行動の幅がかなり広がったといえる。

下ジャンプと聞いて、まず思いつくのが
魔法使いスキル・テレポートの誇っていた所である移動アドバンテージ低下。

職同士は相対的に捉えてナンボな節があるが、まあ騒ぐことのほどでもない。
テレポートの本質は、エレガントなエフェクトにあるのだ。
(なお、左右上方向に”物理的に消失”しながら移動できる事もMOB討伐という荒々しい観点からはそこそこ評価できる)


さて、この冒険にとって下ジャンプはどの程度の意味を与えたのだろうか。


@たこやき屋の裏側を知った



フフフ、もう特権的なモノではないのだよ……。
どれどれ、作業工程でも、じっくり眺めてやるか。

たまにタコのかわりに、ゲソでも混ぜてあげよう。

AMOBを回避するルートを選択しやすくなった

例えば、ジパングの楓城。
四段構成を持つこの連続マップ群を歩く場合、下ジャンプの実装は、かなりこれを後押ししてくれる。

しかしながら、この冒険では、何だかんだで各エリアごとに相当な奥地まで踏み込んできたので
下ジャンプの実装で到達できる世界が一新されるか? というと話は変わるのである。


楓城を例に見た場合、到達可能領域自体は下ジャンプの実装に左右されていないのが現状である。

つまり、下ジャンプの実装はおおよそ、
踏み込みにくい地域に踏み込みやすくなる程度の印象しか与えていない、といえる。

ちなみに、ビクトリアアイランド+世界旅行で下ジャンプが有効であろうと思われる
すなわち、下方へ進む(まざるを得ない)タイプのマップ群というと、まだ冒険していないスリーピーウッドくらいだ。


とはいいつつも、これで到達可能領域が伸びた地域、降下の効果が大きい地域もあるので、簡単に示しておこう。

例えば、ペリオンの深い谷2→深い谷3方面



ここらへんで下ジャンプ


(紫円の場所にいます)

さらに下ジャンプ

 

ここで墓。
落下タイプのマップの場合下段の状況が見えないため、墓が堕ちる場合が多い。



なお、スリーピー地方までの到達が、かなり容易になった。
……あんたは一体何を守っているんだ……。


さらに、例えばカニング地下鉄

 

カニング編で述べた通り、以前はポータルをくぐった瞬間に
限定オーバーキラー・バブルリングがつっこんできたため、かなりの確率で墓が降下した。
これで結構、心が萎える場合が多く、他にも色々理由をつけて先へ行かなかったわけであるが



ポータル付近で接触したバブルリングの一撃に耐えられた場合(あるいは接触しなかった場合)
すぐに下ジャンプで、特急列車状態になることが可能となった。
いや、言い過ぎか、せいぜい急行くらいかな。

だが、ご存知のように、この段には殆どMOBが湧いていない。

これまでの停車(墓)ごとに出発駅に戻るというラヴリーな仕様を鑑みると
奥へ行けばいくほど、この下ジャンプ→特急列車コンボは大きな意味を持つといえる。

  

なお、「乗り換え区域」(画像右)では上区域から下ジャンプで下区域へ行くことも可能である。
しかしさすがに、これはどうかと思う。

物理的に素敵とは言えない。

ゆえに、実をいうとこの冒険に下ジャンプを入れるかどうで、3.7秒ほど悩んだのだが
楽しそうだから採用することにした。


(ちなみにレイス、ジュニアレイスは共に飛び越え可能。裏飯屋)

この下ジャンプの実装により地下鉄域は比較的容易に最奥まで到達できるようになった。
以下に遭遇した新出MOBの視認済み被ダメを掲載しておく。

スティジ(LV20)     被ダメ 55〜59
ジュニアレイス(LV35) 被ダメ 94〜100
レイス(LV48)      被ダメ 190〜201



案外、行ける場所、増えてるじゃん!



この他、下ジャンプとは全く関係ないが、マップの仕様変更 で到達可能領域が延びた箇所があった。
代表的なものにタイランドの華麗なる沼 がある。

前の華麗なる沼

(飛び越え不可のオーバーキラー赤、黄トカゲにより通行不能)
     ↓
最近の華麗なる沼
 

ご覧の通り、華麗なる沼が華麗に仕様変更され、華麗 にポータルの位置が下側に移った。
このため、一軒家まで華麗 に行くことが可能になった。

一軒家


世界最高峰の針仕事を華麗にこなす妻を華麗に持つプヤイリー氏 に遭えるようになったが



差し当たリ、これ以上は華麗 に進むことができない。

と、いうわけで色々行けるところが増えた。

まあ、初心者島の半分が消滅し、サイコロを振る必要も無くなり

めいぽネタ界の白眉”めいぷるネタ職実践中”さんの
記事「1次転職でHPを減らしたときの下限値は職依存 」によれば
HPの値すら職によって固定される時代。


なんでも”いきおくれ”のキャラは、あのコブシ師匠すら溜息まじりな対応をするとか……。
まさに氷河期状態っ……。


U.非暴力の流儀

こんな時代に職を失ったら……。



あ……、ああああああああああああああ

よ、よくもっ……。

駕籠屋さん は、いい人たちだった……。
本当にいい人たちだった……。
ふたりで一組……。
それを……コナゴナどころかキレイにサッパリ消しやがって……。

あまりのショックに表情を変えるのすら忘れてしまった。

ご覧の通り、2008年12月パッチにて駕籠屋さんが消えた。
いや中途退職を強いられた、というのが正しいだろう。

これは2008年12月パッチにおける最大の変更点といっても良い。
間違いなく、ネクソンジャパン社内では何度何度も社内会議を重ねたはずである。



怒号飛び交う議場。手に汗握る論戦。
駕籠屋の持つ歴史学的・文化人類学的な意義から、ジパングにおける社会学的階層論。
あるいは、駕籠の持つ美術史・建築史学的見地からの(以下略)

それほど大きな変更。
最近やたらとメンテが長引いていたのも、この会議の影響によるものであろう。

果たして、メイプル人口の98%を占めるといわれる駕籠屋ファンは涙したことであろう。

けれど、今は涙を拭いて、この先を見に行く。



鳥居ポータルをくぐると、森に出る。
中々雰囲気が良い森である。

さて、ご存知のように、2008年12月3日にトウキョウエリア が実装された。
この実装は日本限定でありながら、これまでに無いくらいの力の入れようであったことは既知の事と思う。

プレイヤ側が、どういう点に期待を寄せていたか、実装後気に入ったか、という点について
メイプルストーリー公式ページ右下にアンケート欄があるが



BGMが存外多いことにちょっと驚いた。

実装前(12月1日)については、恐らく公式ページのBGMを聞いて得票を伸ばしたのだろうが
それでも、やはり音楽の占める割合は大きい。

なんとも言えない、古代のカホリがするミュージックである。

さて、各所で取り上げられているが

 

ネクソンの主要取引先であるウェブマネーのウェブマネーアワードでグランプリを獲得したらしい。
この賞が、どのようなものなのか正確なところは知らないが
公式ページを見る限り、かなり大掛かりな賞であるのは間違いなさそうだ。



半分以上が10代男性のようだが、
20代も、結構多いじゃないか……。これは私的には大健闘といえる結果だよ!!

他受賞オンラインゲームとざっと比較すると、
どうやら「最も気に入っている点」についてはバランス型であり、票が割れている感じであるようだ。

いずれにせよ、支持を得られたのは良いことだ。

さて、



この大樹から中に入ると

 

アーシアという方に、助けを乞われる。

ご覧の通り、いきなり、話の規模がデカい。
見知らぬ通行人に「世界を救え」とか、まるで前時代のRPGを見ているようでワクワクする。

もっとも、会話が始まらないのでどうしようもない。


なお、アーシア様はパツキン美人で、かくの如きイデタチにも拘わらず
質屋にあった大ガマガエルの財布という「和」のアイテムを御所望されるそうである。
この大ガマガエルの財布の由緒から察するに、質入した人は今頃泣いているかもしれない。

 
「普通価額は1000ポイントのところ500ポイントの大安売り!」
「それをいうなら通常価格やろ!」

等ということを思い悶々としていたら
普通株式交付価額」というものがあるという事を会話ウィンドウで知った。
勿論、意味は知らない。

字面から察するに会話の意図としては、多分高度なボケなのだろうが
お笑いの世界は良く分からない。


(実装当日23時頃の1CH。
ちなみに敬愛すべき視力が低い読者諸氏はメガネかコンタクトレンズを外すと
モザイクをある程度無効化することができるので試してみると良い)

さすが楓サーバー1CH。
これだけ人がいると、かなりの速さで会話が流れる。
活況なのは、全部ひっくるめて、やはり良いことだ。

さて、最初は、この質屋にあった大ガマガエルの財布とやらが無いとトウキョウにいけない、
と早合点していたが、どうやら、そうではないらしい。
140〜150レベル切りぐらいにして、そうしてみても面白かった気もするが

アーシア様に認めてもらうには、レベル100を条件
忍頭の巻物300個、ミニガマの油1個、甲冑武者の兜1個 」があればいいらしい。
財布は絶対的なものでなく、相対的なものである。

自力でこれら3種類のETCを集められるならば、言うまでもないが

さらに、フリマで「忍頭の巻物300個、ミニガマの油1個、甲冑武者の兜1個」を購入するような場合の
その総額が、カエルの財布を上回るような状況、或いは品薄過ぎて購入不可能な状況、にでもならない限り
(これらETCは恐らく今後持続的に生産されていくと思われるのでその可能性は低い。)

財布を購入する必要が無いのは勿論のこと
たとえ購入する状況にあってもショートカットアイテムという意義以上を持つには至らない。

ゆえに、今の段階ではちょっと高額すぎる嫌いがある。

このポイントアイテムが無かったら○○に行けない」という、このアイテムが持つ本質的な点においては
「釣竿」「ワールド変更チケット」等の
先例の方が”ポイント”アイテムであるという意味(アドバンテージ)が明らかに大きい。

そういう意味では「課金の範疇において」そのスタンスを分かつような
一つの分水嶺を突いてくるような、アイテムといえる。

長々と書いたが
いずれにせよ、この冒険では、以降が到達不可能であることに変わりは無い。

それにしても、レベル100か。
そういう高い場所があることは良いこと……。

……。
……き、…。



後編へ続く。  


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