メイプルワールドの気候と植生@ ビクトリアアイランド編―色相環の如きその気候と植生―

色相環の如きその植生

プレイヤーにとってメイプルワールド中、最も馴染みがある地域・ビクトリアアイランド。
しかし目を凝らして世界を見渡すと案外分からないことばかりだったりします。
ここでは極めて妥当性の無い植生・気候の知識も交え簡単にビクトリアアイランドの植生と気候をみてみます。


ビクトリアアイランドに群生する植物と気候

 
   ぺリオン地方
  (ぺリオン―西の峰
        ―ダンジョン入り口
        ―東の峰

  ビクトリアアイランド中最大域を占める
  ぺリオン地方。しかし植物の数は
  ビクトリアアイランドで最も少ない。
  
  NPCに装いから気温は高めであり
  気候は乾燥帯(B)と考えられる。
  ケッペンの気候区分では通常乾燥帯(B)
  には、砂漠気候(W)、ステップ気候(S)が
  下位区分として存在するが、
  どちらにも当てはまらず、
  トレワーサ修正版の
  寒帯(E)の下位区分の高山気候(H)が
  近いものと考えられる。
  矛盾を承知で気候区分を行うならば
  さしずめ乾燥帯高山気候(BH)と
  いったところか。
  土壌は乾燥・硬質であることに加え
  養分も少ないと考えられる。

  このような過酷な環境に耐えられる植物は
  少なく、森林限界(forest line)を
  十分に超えていると考えられる。
  そのような中でも、墓石付近には花が
  確認でき、いくばくかの乾木も見られる。      
   
 エリニア地方
 (エリニア―北の森
       ―南の森)

 ビクトリアアイランドの中でも
 指折りの森林地帯である。
 域全体が深い森に覆われ
 陽光が木々の梢から柔らかく
 照射される。
 
 NPCの装いから過ごし易い
 気候であると思われ
 また森林効果という言葉が
 最も似合う地域である。
 
 象徴的な大樹群に目がいきがち
 ではあるが、
 大樹を覆うツタ類や
 その下に群棲するシダ類植物
 も深い森に潤いを与えている。 
 特にシダ類が植物サンプルとして
 貴重であるということは
 ベティ博士が力説する所である。
 
 森を分け入ると、やがて
 天をつく大樹の内に
 空洞があることを気づくだろう。
 空洞内部は湿気が強いらしく
 粘性が強い菌糸体が繁茂している。
  
 カニング地方
 (カニング―分かれ道
       ―危険なクロコ2
       ―工事現場・北)
 
 市街域とリス域とスリーピーウッド域の
 3つの域で構成される。
 この域もNPCの装いから温度は高くもなく
 低くもなさそうである。

 カニングシティはビクトリアアイランドで
 最も文明が進んだ建物が立ち並ぶが
 植物は繁茂していない。
 
 ここは下水道から
 カニング―スリーピーウッド地域
 に飛び込んでみよう。
 この地域はブラジル・アマゾン河流域
 中国・海南島に類似しているため、
 熱帯モンスーン気候(Am)と考えられる。
 また、全体として
 マングローブのようにも見えるが
 果たして塩性なのであろうか。
 舐めないことには、これは分からないが
 やたらとワニが多いため
 この可能性は低いのかもしれない。
 
 なおカニング―リスの地域はリス域と
 同様の植生を示している。
 
  
 スリーピーウッド地方
 (スリピーウッド―じめじめした森
          ―深い森の沼
          ―深い森)
 
 ビクトリアアイランドの中で最も特徴的な
 植物が見られる地域である。
 NPCの装いからも明らかなように
 気温は高く、また植物を葉を濡らす
 水滴から湿度も高いと考えられる。
 そのためケッペン区分では
 熱帯雨林気候(Af)が最も近いと思われる。
 カニング―スリーピーウッドのそれよりも
 さらに湿度は高いと思われる。
 多くの色とりどりの巨大花が咲く中で
 特に興味深いものは画像上の右下・左下
 のハス科(Nelumbo nucifera)の
 ような植物である。 
 この植物は、画像から開閉する
 動性植物のようにも見える。
 食虫性とは考えにくいため就眠運動の
 亜種か。
 また画像・上右から2番目の青い発光植物
 も興味深い。ルシフェラーゼ等の蛍光物質が
 遺伝子レベルで組み込まれていることが
 予想されるが、これもについても
 よく分からない。
 ベティ博士に聞いてみよう。
  
  
 リス地方
 (リス―分かれ道)

 初心者島に別れをつげた後
 最初に訪れるのが、ここリス。

 海を臨み、みるからに温暖である。
 おそらく地中海性気候(Cs)に近い。
 植物をみると、スズラン(ユリ科)、広葉樹林、
 あるいはクローバ(マメ科)のようなものまで
 多彩である。 
 
  さて、
 お気づきの方はどれくらいいるのだろうか。
 画像右上のココヤシ(Cocos nucifera L.)
 のような植物が、リス港と
 その次のMAP「港の外郭」の白石畳を
 過ぎると、もはやその姿を一切消すことを。
 この植物はまさに冒険の始まりを象徴している
 ものなのだろう。
 そして、ヘネシス地方直前には、画像右下の
 キノコが現れる。これもリス域では
 唯一、この場所、ヘネシスの入り口にのみ
 配置されているものである。
 このようなさりげない植物の変化が
 冒険に彩りを与えるのだろう。



  
 ヘネシス地方
 (西の森―ヘネシス―東の森
             ―ダンジョン入り口)

 リス域から赤いキノコ脇のポータルを
 くぐると、そこはキノコの王国ヘネシスである。
 気候は温暖湿潤気候(Cfa)のような
 印象を受ける。
 
 このヘネシス地方、
 植物はリス域を一部重複する部分もあるが
 とにかくキノコ、キノコ、キノコが続く。
 その種類はおおよそ10種類ほど。
 中には巨大なものもあり
 住宅にすら転用されている。
 しかしキノコの一般的イメージである
 ジメジメと湿気が満ちている様子は無い。
 これはメイプルワールドゆえのこと
 なのであろう。
 
 このような中、ヒマワリ、ニンジンなど
 馴染みのある植物に似たものが散見される。
 また藁のような植物なども
 束ね、干されていることから
 牧畜も盛んなのかもしれない。
 
 そういえば「ユータの豚農場」なるMAPも
 ここヘネシスにある。

 

以上、簡単ではあるがビクトリアアイランドの気候と植生を見てきました。
これは、あくまで筆者の妄想に基づいています。
植生・気候をも含みこんだ正確で唯一性を持ったワールド認識を、諸氏が旅をする過程で築き上げていくことを
やんわりと願います。      


inserted by FC2 system