非暴の境界条件
―LV1プレイヤーはどこまで行くことが出来るのか?―

(※本記事は気分的にCSSの拘束を解いている仕様です。この記事は2008年8月のものです)



欠番@海賊あらわる!




欠番なのに@とか付けちゃうのは愛嬌のつもりである。
なぜ欠番かというと今回はMOBが出ないからである。

まあ特に深い意味はないのだが、
気分的にMOBが出ない回の話は「欠番」にしよう♪、 今決めた。
「♪」も勿論、愛嬌である。


さて、世はまさに大航海時代、の思想が色濃くあらわれた名をもつ新キャラが次々に出現したのは
2008年7月の終わりのことである。

彼(彼女)らはヘネシス〜エリニア沖にやってきた。
まあペリオンには恐れ多く、近づけなかったのだろう。

そう、新職業・海賊の実装。

レベル80盗賊装備の存在意義を根底から揺るがす脅威の存在である。
恐らく多くのピラテ装備の盗賊(レベル80〜)が戦慄したであろう。


(画像はWentMyWay様より http://wmw.x0.com/

権力的な後付の宿命である。
ちょっと前までピラテ装備の盗賊といえば「海賊風」を気取れたわけだが
本物の海賊の出現で一挙にパチモノの香りが漂ってきたわけだ。

海賊が盗賊(ピラテ装備)のお株を奪った形となる。
賊らしくて良い。

今回はそんなわけで、海賊船を歩く。

改めていうまでもないが、
すでに多くの生産的な、めいぽサイト・blog様が実装に伴い海賊のスキルやAP振など解説を行っている。
勿論というか、故にというか、今回の記事ではそういった育成関連のことは行わない。

賢明で尚且つ生産性を求める偉大な海賊諸氏の期待は以下の有用なサイトが恐らく応えてくれるであろう。
博覧強記の諸氏にあっては無用の心配事と思うが、一応誘導しておく。
 ・ 「海賊一揆」様 
http://www40.atwiki.jp/maple-house/
 ・ 「メイプルストーリー海賊育成ガイド」様 http://www.ribbonpig.com/
なお「憂しい悠久水素」様では先取りの情報が数多く掲載されているので特に挙げておく。
 ・ 「憂しい悠久水素」様 
http://eternalhydrogen.blog17.fc2.com/


ここが海賊船の入り口である。
長らく、工事中であったヘネシス・エリニア境界マップである。

 

とって(撮って)おいて良かった。案外このSSは歴史的に貴重な史料になるかもしれない。
後世の歴史家は叙述するだろう。
工事人(鳥)と思われたカモメも実は海賊の一味であった可能性が高いことを。
そして、海賊たちは意外にも「安全第一」な思想を持つ集団であったことを。



低レベルキャラが吸い込まれるように、次々とノーチラス に誘われていく。
さすが実装初日のch1である。
この初心者スタイルでも、まったく違和感が無い。



海である。泳げる。実はちょっとうれしい。
おや、ノーチラスが見えてきた。

技術と人力(動物力)の結晶体。
それが海賊船「ノーチラス号」である。

ロバート・フルトンのそれや、『海底二万里』をひくまでもなく、
「ノーチラス」という船名はもはや潜水艦 の代名詞といってもいい。
語意は「オウムガイ」なのだが

 

もちろん、鯨にしか見えない。
船体形状はご覧の通り「鯨型」。個人的には「涙滴型」が好みなのだが、まあ良い。

さて、このノーチラス号、実はめいぽマップの中では比較的珍しい構造になっている。
そのため「W」を押せば一発で分かるのだが、ワールドマップを開かない主義を貫く、剛の者たちのうち
幾人かは迷ったようであり、実装当日では転職官への道のりを尋ねる者が後を絶たなかった。
まあ、存外広いし、迷うのも分かる。

加えていわゆる職業師匠格が存在するヘネシス、カニング、ペリオン、エリニアの4地域と違って
通常の広大なMOB出現マップが存在しない

てっきりMOB出現の水中或いは水際マップが併せて実装されるものと思っていたが
それが無いのである。
ちょっと残念ではある。

 

内部はというと、厨房や寝室、売店に訓練施設と至れりつくせりである。
こんなに充実していると引きこもりそうだ。
ああ、潜水艦だから航海中は引きこもらないといけないわけか。

それゆえなのか、それとも海賊が元々集団性を重んじるためか、海賊船ノーチラスの民度は
カニングなどより高いようである。
”文化とはパーソナリティを拡大したもの”とはよく言ったものだ。
一定空間と共同生活が小規模ながら文化を形成する要因となっているのであろう。
同じ”賊”でも、あの主題が不明瞭なカニングとここでは統一感に雲泥の差がある。

まあ、そんなことより驚いたのは海賊船が「潜水艦」ということだ。
海賊といえば帆船。
そういう先入観はもはや時代遅れということか。
もっとも船名が「ノーチラス」の時点で気付くべきだったが……。



さて、潜水艦は、ご存知のように一般の洋上船とは大きく異なる性質をもつ。

第一に潜水に耐えうる、すなわち水圧に耐えられる船体強度。
耐圧性の問題は桁違いかつ細心の慎重さをもって設計図と技術者を支配する。

そして「水中を移動する」、すなわち洋上におけるXY軸に、深度方向のZ軸を加えた、
つまり「三次元」方向への移動を可能にする推進装置。
これらを実現するために非常に繊細で複雑な構造が必要になる。



恐らく最新鋭のソナー、転送量の多い音声・視覚情報のやり取りを可能にする高性能・衛星通信機器だろう。
艦橋の前面がガラス張りであるが、ここは深水下では耐圧シャッターが降りるものと信じておこう。

文明的で素敵である。
さながら黒船といったところか。

これほどの設備を誰が供したかという答えも暗に示されている。
左上モニタの噂に名高い、ドクタ中松氏 と思しき人物である。
彼が技術提供者なのだろう。



航海図でも、地球防衛本部を経由していることから、まずドクタ中松とみて間違いないだろう。
ノーチラスは中々の長旅をしてきたようである。
それにしても地図の端部分、これはさらに世界が広がると期待してしまう。



色々と横の(黒い)つながりがあるようだ。
蛮行な海賊とマド・サイエンティストと並んでいることから
ヘレナ様も実はとんでもない裏の一面をもっていそうである。




さて、何といっても本艦の目玉はその動力 にあるだろう。
原水も真っ青である。

動力部には海の豚と書いてイルカこと「ウェイル族」。
これが絶え間なく、鉱石のようなものの(名称は「神秘の石」ヵ)周りを回転しつづけることで
どうやらエネルギィを確保しているようである。

(願わくば、イルカは複数頭いて、なおかつ非番&福利厚生もしっかりありますように)

停泊中、それも大してエネルギィが必要とも思えないにも拘わらず動力を稼動し続けているということは
蓄電でもしているのだろうか。



外部電源らしきものも見えるし、そうなのかもしれないな。

それにしても肉体労働にカモメをつかったり、イルカをつかったりするあたり、
なかなか無慈悲な海賊ブリが出ている。

 

イルカの王子も勿論、冷遇されている。

これが本当にただのイルカなら、やばい。
イルカは哺乳類で肺呼吸。
通常、頭の上に噴気孔と呼ばれる人間でいうところの呼吸口(鼻)がある。
一部のイルカには陸上で生活をしていた頃の名残も見られる。
だから水中では呼吸ができず、逆に呼吸をするときは水面に顔出す。

それで安心したんだな、海賊たちは。
これでも呼吸ができて、問題ないと。

しかし、こりゃ、放っといたら死ぬ。
放熱できてないだろう、これは。
敏感肌ってレベルじゃないのだ、イルカの体皮は。

それに水中生物を陸に上げ続けると自重に耐え切れず衰弱、ゆくゆく圧死するだろう。
気道もやばい。
耐圧が問題になる潜水艦に住居しておきながら、何故、海賊たちは気付かないのか。
苦痛で顔がゆがんでいるから、間違いない。これはやばい。
ウェイル族がやばい。これが本当にイルカならばやばい。


まあ、もっとも本艦自体もやばい。
深刻な問題があるのだ。そう、船殻材の問題である



いくらなんでも、やばいだろう。

「あぁ…もうダメ…」って……、これは色々まずいだろう。
板で穴を塞ぐとか……上階で踏ん反りかえっている御偉い方々は何をやっているんだ……。
そもそもサメごときに破られるとか……外殻自体の引張強度も相当やばいだろう……。
設計レベルで色々ヤバイだろう……。

破損度からみても一度、揚陸して改修工事すべきだろう……これは。

いや、待てよ……。何だか……何かに似ている気がする。
この無防備さ加減……。まるで、うす布一枚を纏い敵陣に突貫するような……。



んー、何だったか?
風が心地よい。



思い出せない。
ああ、本当に人間以外の扱いはひどい。
どうみても労基法に反している。
ああ、元々アウトロウな集団であったか。



……ハンパ無いな……アンタら……。
もしかして次に新職業「空賊」とか出ちゃうのだろうか。



そう、ココナッツは素晴らしい。
血圧を下げ動脈硬化を抑える。生活習慣病にも効果がある。
集めた甲斐がある。

あれ何を考えていたのだっけ?    

そんなことより、興味深いのは、船長が座する部屋の右上隅にある、この文明的な装置である。
「V」のマークがダサいような気がするが、文明的である。
ためしに↑を押してみると、

ワープカードがあれはワープマシンを使えるわよ。

おいおい、しゃべったよ……。
しかも桃色の声で。これは女性なのか?
たしかな筋の情報によると、地球防衛本部にも同型の装置があるらしい。
まさか、飛べるのか?大陸間(超長距離)をワープできるのか?

まさかな。
それなら、この船が要らないことになる。
しかし、魔法使いなんかがいて、生身でテレポートする世界だからな。
ありえないことも無い。
「事象の地平面」なんて考えただけでワクワクするし。
ありえるな、これは。
それにしても低次の移動構造体(潜水艦)の中に高次の移動構造体(ワープ装置)を内包させているとは……。
しかも樽をモティーフにしているとは……。
この倒錯具合が堪らない。

 

しかし、まあ、良く分からないな。
如何せん、ワープカードすら手元に無い。

とにかく初日、海賊入門者は後を絶たなかった。

右も左も海賊で、特に多くは銃使い。
当たりかまわず発砲をして、銃声が止んだと思えば宙返り。
挙句の果てに砂利を巻き上げながら進み、空から爆弾が降るという
そういう活気のある日であった。

こういう日も悪くない。
活況なのは素晴らしい。

それにしても全身が潮風と海水のせいでベタついたような気がする。



代えの服はないのだが……、そうだ、シャワーを浴びて服を新調しに行こう!



さて、服屋は……っと♪

「♪」は勿論、愛嬌である。



次回へ続く。


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